今の支援を正解としないで、利用者さんの無限の可能性を探っていきたい。

東やまた工房 岡田 孝弘

今の支援を正解としないで、利用者さんの無限の可能性を探っていきたい。

自閉症の方たちの生き方の可能性をサポートしてみたい。

障害福祉に関心を持ったきっかけはなんですか?

カウンセラーになりたいと思って、大学では心理学を学びました。ゼミで「障害児医学」を選択し、そこで初めて「自閉症」のことを知り、同時に自閉症の子供たちと触れ合うボランティアにも参加して自閉症の方の純粋さと特性の奥深さといった魅力を知ったんです。就職を考えた時に、大学で学んだカウンセラーとしてのスキルを、利用者さんやその周り人たちの関係性に活かしながら、自閉症の方の生き方の可能性をサポートしていく仕事がしてみたいと考え、自閉症者の支援に特化している横浜やまびこの里を選びました。

仕事内容を教えて下さい。

グループホームでの支援員を経て、現在は「東やまた工房」という生活介護の事業所で勤務しています。ここは利用者の方々が日中活動を行う場所で、企業から受注した仕事を行えるように作業工程を考えたり、利用者さんの活動を見守ったり、利用者さんが楽しみにしているレクリエーション活動を考えたりします。チームに後輩職員も増えてきているので、新しい職員さんの相談にも乗ったり、前向きに働けるようにサポートするのも大切な仕事です。

入職してから変化したことはありますか?

利用者さんは嘘がつけないんです。いい意味でも悪い意味でも、裏表が全然ない。支援が合っていれば、ちゃんと利用者さんの行動が変わっていって、すごくいい変化が現れる。そういった支援する楽しみを、だいぶ「先輩」という立場になってきたので、新しく入職してきた職員が感じてもらえるような仕事場を作ることも考えるようになりました。

横浜やまびこの里で働く魅力は何ですか?

「色んな価値観の職員がいて当たり前」という価値観があることです。仕事に対して成長していく速度だって人それぞれで、まさに「多様」であることを職員間にも大切にしていく。利用者さんの支援を考えていく時は、新人の視点もベテランの視点も意見も重さは一緒。そこを利用者さんの為にどうするのが一番いいか、チームで考えていく、それを大事にしていく風土があることですね。

今後どのようなことに挑戦していきたいですか?

入職してから数年たち、教わるばかりだった頃と比べると、自閉症の人たちとの関わり方を主体的に考えながら、チームに関わることも増えてきました。そのチームのすそ野を広げていって、法人の中だけではなく、地域全体へ、社会全体へ、自閉症の人との関わりが増えていく社会にしたい。いつも考えているのが、視力が悪い人を障害と呼ぶことはない。眼鏡をかければ視力の悪い人の世界は、不都合でなくなる。自閉症も同じだと思う。環境を整えてあげることが出来る人がたくさんいれば、つまり自閉症の人たちの「眼鏡になれる人たち」がたくさんいれば、彼らの世界は快適になる。それが当たり前の社会にしたいんです。

利用者の方々が安全に作業を行えるよう、準備をしています。

出勤してくる利用者の方々を笑顔で出迎える岡田さん。

どんな人と一緒に働きたいですか?

自閉症の人たちと関わってみたい!その気持ちが、一番大切かな。それさえあれば、どんな人でも大丈夫!「自分のやり方が一番」と考えるのではなくて、人をサポートしていきたい、その人の気持ちを「こうだろう」と決めつけるのではなく、自分以外の意見に、それがどんな立場の人の意見にも、耳を傾けることができて、一生懸命考えて、寄り添えて行ける人と働いていきたいです。

「自閉症の人たちと関わってみたい!その気持ちが、一番大切です」

岡田 孝弘さん
岡田 孝弘オカダ タカヒロ

先輩職員紹介

大学で心理学科を専攻。卒業後、新卒採用で2004年横浜やまびこの里入職。現在は、東やまた工房で支援員として勤務。

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